大谷翔平選手らの受賞ニュースなどで耳にして、どのような賞なのか気になっている人も多いのではないでしょうか。なぜ名前に「シルバー」とつくのか、ほかの有名なタイトルと何が違うのかなど、野球ファンでも意外と知らないことが多いようです。

本記事では、シルバースラッガー賞とは具体的にどんな表彰なのかを中心に、独自の選考ルールや名前の由来までわかりやすく解説していきます。

 シルバースラッガー賞とは何か

シルバースラッガー賞とは、メジャーリーグでバッティングが優れた選手に贈られる代表的なタイトルです。毎年ニュースで話題になるものの、どんな背景で誕生し、どのような枠組みで選ばれているのかは、あまり知られていないかもしれません。

こちらでは、賞ができたきっかけや制度の基本について見ていきましょう。

打撃力を評価!1980年創設の表彰制度

シルバースラッガー賞とは、1980年に始まったメジャーリーグの歴史ある表彰制度です。

当時は守備の上手さを称えるゴールドグラブ賞はすでに存在していましたが、攻撃面に特化したタイトルがありませんでした。そこで、純粋な打撃力にスポットを当てる目的で新設された背景があります。

長い歴史のなかで数々の強打者が名を連ねており、歴代最多となる受賞記録はバリー・ボンズ選手の12回です。それに次ぐ10回の受賞を誇るマイク・ピアザ選手やアレックス・ロドリゲス選手など、まさに最強の証として定着しています。

参考サイト:日刊スポーツ

両リーグのポジション別選出ルール

シルバースラッガー賞は、それぞれの守備位置で一番よく打った選手を選出するシステムでもあります。アメリカン・リーグとナショナル・リーグの両方から、ポジションごとに受賞枠が設けられています。

対象となるのは、キャッチャー、内野手の各ポジション、外野手3人、そして指名打者です。さらに2022年からは、複数の守備位置をこなす「ユーティリティー部門」も追加され、より現代の野球に合った形へとアップデートされました。

なお、外野手についてはレフトやセンターといった細かな区別はなく、全体の中から3人が選ばれるようになっています。

シルバースラッガー賞の選考方法

シルバースラッガー賞は攻撃の表彰ですが、具体的にどうやって受賞者が決まるのか気になりますよね。単なる成績の数字だけで自動的に決まると思われがちですが、実際には現場の声を反映した独自のルールが設けられています。

こちらでは、誰が投票権を持っているのかといった点や、評価の基準になりやすいデータについて見ていきます。

現場の声が反映!監督とコーチによる投票制

シルバースラッガー賞は、それぞれのリーグに所属する監督やコーチの投票によって受賞者が決まります。投票する人たちは、同じリーグの各ポジションにおいて「今年最も打席で脅威だった」と感じた選手を選んでいきます。

その際、公平性を保つために自分のチームの選手には投票できない決まりになっているそうです。身内びいきが起きにくいこのルールのおかげで、純粋な実力が客観的に評価されやすくなっているのですね。

参考サイト:スポーツニッポン

打率や本塁打・OPSなどのデータが評価基準

また、シルバースラッガー賞は、いくつかのオフェンスデータを参考に評価がされます。よく見られるのは打率やホームラン数、打点ですが、出塁率や長打率なども大切な判断材料になります。最近では、OPSのようにバッターの貢献度を総合的に表す数字も重視される傾向にあるようです。

守備や走塁は公式の評価基準に入っていませんが、現場で直接プレーを見ている投票者の全体的な印象として、多少影響することもあるのかもしれません。

シルバースラッガー賞はなぜシルバー?

「シルバースラッガー賞」という言葉を耳にしたとき、なぜシルバーなのか不思議に感じる人もいるのではないでしょうか。実はこの名前には、実際に贈られるトロフィーのデザインや、立ち上げに関わった企業が深く関係しています。

こちらでは、銀色に込められた意味や、賞をサポートするメーカーについて見ていきましょう。

なぜシルバー?由来となった銀色バット

シルバースラッガー賞とは、銀色に輝くバット型のトロフィーがシンボルになっている表彰です。受賞した選手には高さ約91センチの立派な銀色バットが贈られ、そこには本人の名前も刻まれるそうです。

パッと見ただけでも何のタイトルであるかが伝わるため、強打者のイメージにぴったりのデザインだと言えますね。

なぜスラッガー?創設したバットメーカー

シルバースラッガー賞は、有名なバットメーカーがスポンサーとなって誕生した歴史を持っています。

ケンタッキー州にある「ヒラリッチ&ブラズビー社」がサポートしており、この会社の看板ブランドである「ルイビル・スラッガー」が名前の由来になっていると言われています。

グラブメーカーが協賛するゴールドグラブ賞に対して、野球用具のライバルでもあるバットメーカーが中心となって打撃賞を立ち上げたというのも、興味深いエピソードです。

シルバースラッガー賞と他タイトルとの違い

シルバースラッガー賞は、メジャーリーグのなかでも特にバットでの貢献度に焦点を当てたタイトルです。

参考サイト:スポダイ!

メジャーにはMVPやゴールドグラブ賞といった有名な表彰がいくつかありますが、それぞれ見られるポイントが大きく違います。

この違いを知っておくと、ニュースを見たときに何が評価されたのかが分かりやすくなるはずです。

総合力のMVP・守備のゴールドグラブ賞との違い

シルバースラッガー賞は、あくまでバッティングの成績を中心に評価される表彰です。

それに対してMVPは、リーグのなかで最も価値のある選手を総合的に決める賞なので、守備や走塁、チームへの影響力なども評価の対象になります。

また、ゴールドグラブ賞は守備の能力に特化しているため、明確に役割が分かれています。
だからこそ、攻守どちらも素晴らしい活躍をした年には、一人の選手が両方の賞に選ばれる偉業も起こるのですね。

まとめ

シルバースラッガー賞とは、メジャーリーグの各ポジションで最も打撃に優れた選手に贈られるタイトルです。

1980年に創設されて以来、現場の監督やコーチの投票によって客観的に受賞者が選ばれてきました。打率やホームラン数などの指標が重視され、名前の由来にもなった銀色のバット型トロフィーが授与されます。

MVPやゴールドグラブ賞とは評価されるポイントが違うため、「攻撃力を称えるタイトル」として覚えておくと、メジャーリーグのニュースがもっと楽しくなるはずです。

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