ニュースを見ていると、「ノーヒットノーラン達成!」や「完全試合に終わった」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。ノーヒットノーランと完全試合の意味は違うことをご存知でしょうか。今回はノーヒットノーランと完全試合の違いについて、また無安打無得点は存在しますが、無安打有得点は存在するのかどうかお伝えします。
ノーヒットノーランとは?
ノーヒットノーランとは直訳すると無安打無得点という意味で、先発投手が相手チームに安打も得点も許さずに勝利することをいいます。例えばフォアボールや、デッドボール、エラー、打撃妨害、振り逃げのいずれかによって出塁をしたものの生還させなかった場合も、ノーヒットノーランに含まれます。コールドゲームや9回もしくは延長戦まで行うも、引き分けかつ無安打無得点を達成した場合は参考記録となります。延長戦でタイブレークに突入した際は、引き続き記録は継続されます。
完全試合の意味とは?
完全試合とは、先発投手が相手チームの打者を一度も出塁させずに、ヒットやフォアボール、エラーもなく無得点で完投し勝利する試合のことです。野球は少なくとも9イニング27人の打者を全て凡退させ、かつ勝利する必要があります。延長戦に突入した場合は、継続して走者を出さずに勝利することが達成条件となります。ノーヒットノーランは延長タイブレークに突入しても継続されますが、完全試合は認められなくなります。
これまでノーヒットノーランを達成した選手
日本プロ野球ではこれまでに、90人の投手たちがノーヒットノーランを達成しています。2024年には、5月24日の巨人対阪神戦で戸郷翔征選手が、6月7日の広島対ロッテ戦(交流戦)で大瀬良大地選手がノーヒットノーランを達成しています。1シーズンでも2名の選手しか達成できていないので、実際に生でノーヒットノーランの試合を見れた人はかなりラッキーですね。
これまで完全試合を達成した選手
日本プロ野球ではこれまでに、16回記録されています。直近では、2022年4月10日のロッテ対オリックス戦で、佐々木朗希選手が完全試合を達成しています。当時、佐々木選手は20歳で、日本プロ野球史上最年少記録を叩き出しました。また、令和ならびに21世紀初の完全試合、通算14試合目の登板での達成ということで史上最速の記録、そして史上初のプロ初完投が完全試合というとんでもない記録を残し、世間を騒がせました。それ以来完全試合の記録がないので、記録を出す難しさがわかりますね。
無安打有得点は存在するのか?
今から85年前、史上初となる珍事「無安打有得点試合」が起きました。先頭にフォアボールを与え、次打者の送りバントをエラーしてしまい、ノーアウト1,2塁の状況になりました。その後、送りバントとデッドボールでノーアウト満塁の窮地の中、犠牲フライを打たれ得点が入ってしまったことがありました。過去に4度しか起きたことのない、不思議な試合となっています。直近で無安打有得点の試合があったのは60年前も昔のことのようです。平成では見ることのなかった無安打有得点の試合を、令和に実現することができるのでしょうか。
まとめ
今回は、ノーヒットノーランと完全試合の違いについて、また摩訶不思議な試合、無安打有得点は起きうるのかというテーマでした。日本のプロ野球のレベルはかなり高いものの、ノーヒットノーランも完全試合もなかなか達成できていないことから、かなり難しい記録ということがわかりました。特に、完全試合に関しては、21世紀以降、佐々木選手しか達成できていない記録となります。日本プロ野球界の記録を塗り替えた佐々木選手の活躍に目が離せませんね。